函館市交特集
ブルドックすぺしゃる

 函館市営バス・函館バス(函館市営移籍車)に各1台残っていたMP118。
函館バスの方はエアロスターノンステップと入れ替わりに廃車となってしまい、残っているのは函館市営の183号車ただ1台のみ。
来年4月に市営バス昭和営業所が函館バスに移管されると、日吉営業所移管時と同様5・6月あたりに新車が入るのと引き替えに引退となってしまうでしょう。
 そこでMP118の隅から隅まで(大げさ(^-^;))画像で公開。
文章書くのヘタなので画像メインで(おぃ
↑交通局に納車直後の昭和58年度後期導入車
GECさん提供
 函館市営には昭和56年度から昭和58年度まで計33台導入されました。
局番号は151から183。
昭和56年度に昭和56年製K-MP118Kが15台(151から165)、昭和57年度に昭和58年製K-MP118Kが5台(166から170)、
昭和58年度に昭和58年製K-MP118Kが5台(171から175)と昭和59年製P-MP118Kが8台(176から183)がはいっています。
エンジンはいずれも6D22で225PS。

 ボディメーカーは三菱自工と呉羽の2メーカーで、昭和57年導入車の一部(151-155)と昭和58年度後期導入車のP-MP118Kが呉羽ボディで、そのほかは三菱自工ボディとなっていますが、どちらも変わりがないためどっちがどうと見分けがつきません。銘板をみないかぎり…

 比較的変化がないようにみえる函館市営のMP118も細かい所をみていくと結構変わっていたりします。
外観的には昭和57年頃に乗降方式が変わり、それまでの前乗り中降りから中乗り前降りになったため、
昭和58年導入車から側面の行き先表示器が前扉直後から中扉直後に変更になっています。
またこれは特殊な例ですが、昭和58年導入車のうち一台のみ前・後扉車が試験導入されました(同年日野REも前・後扉車一台導入)。
運転席側サイドミラーがK規制車は運転席横、P規制車は前方に飛び出ているタイプになっています。
またナンバーの取り付け位置が違ったりとこまかなところにも違いがあります。

 函館市営初の電気・エア式トランスミッションが、昭和58年度前期導入車のうちの一台(175)に改造で搭載され、約半年ほど試用。
昭和58年度後期導入車から電気・エア式トランスミッションが正式に採用されました。

昭和56年度導入車(151)
側面行き先表示器を前扉後ろに設置
昭和58年度後期導入車(182)
側面行き先表示器を中扉後ろに設置
昭和56年度導入車 . 昭和58年度導入車
151
函22 あ・564 K-MP118K 三菱自工 ワンマン・ツーマン対応
171
函22 あ・658 K-MP118K 三菱自工 .
152
函22 あ・565 K-MP118K 三菱自工 ワンマン・ツーマン対応
172
函22 あ・659 K-MP118K 三菱自工 .
153
函22 あ・566 K-MP118K 三菱自工 ワンマン・ツーマン対応.
173
函22 あ・660 K-MP118K 三菱自工 .
154
函22 あ・567 K-MP118K 三菱自工 ワンマン・ツーマン対応
174
函22 あ・666 K-MP118K 三菱自工 .
155
函22 あ・568 K-MP118K 三菱自工 ワンマン・ツーマン対応
175
函22 あ・667 K-MP118K 三菱自工 電気・エア式T/Mに改造
156
函22 あ・569 K-MP118K 呉羽 ワンマン・ツーマン対応
176
函22 あ・688 P-MP118K 呉羽 電気・エア式T/M
157
函22 あ・570 K-MP118K 呉羽 ワンマン・ツーマン対応
177
函22 あ・689 P-MP118K 呉羽 電気・エア式T/M
158
函22 あ・571 K-MP118K 呉羽 ワンマン・ツーマン対応
178
函22 あ・690 P-MP118K 呉羽 電気・エア式T/M
159
函22 あ・572 K-MP118K 呉羽 ワンマン・ツーマン対応
179
函22 あ・691 P-MP118K 呉羽 電気・エア式T/M
160
函22 あ・573 K-MP118K 呉羽 ワンマン・ツーマン対応
180
函22 あ・692 P-MP118K 呉羽 電気・エア式T/M
161
函22 あ・574 K-MP118K 呉羽 ワンマン・ツーマン対応
181
函22 あ・693 P-MP118K 呉羽 電気・エア式T/M
162
函22 あ・575 K-MP118K 呉羽 ワンマン・ツーマン対応
182
函22 あ・694 P-MP118K 呉羽 電気・エア式T/M
163
函22 あ・576 K-MP118K 呉羽 ワンマン・ツーマン対応
183
函22 あ・695 P-MP118K 呉羽 電気・エア式T/M
164
函22 あ・577 K-MP118K 呉羽 ワンマン・ツーマン対応
165
函22 あ・578 K-MP118K 呉羽 ワンマン・ツーマン対応
昭和57年度導入車
この年以降側面行き先表示器は前扉後ろに設置
166
函22 あ・634 K-MP118K 三菱自工 .
167
函22 あ・635 K-MP118K 三菱自工 .
168
函22 あ・636 K-MP118K 三菱自工 \.
169
函22 あ・637 K-MP118K 三菱自工 .
170
函22 あ・638 K-MP118K 三菱自工 試験的に前後扉車で導入

MP118の車内
←←前扉上部のミラー
 小ぶりの楕円形のミラーは前扉ステップを。
四角いミラーは後扉ステップを映しています(丸いものが写っていますが、それが後扉用ミラーでそこにステップが写っています)

←フロント中央部についているバックミラー
 リアウインドーが写っています。


 これもまた最近の車両と違う所か。 ブルドックで電気・エア式トランスミッション装備車って珍しい部類に入るんではないでしょうか?
にしても、アナログ的な運転席周りに最新のAGSやバスロケシステム、運賃箱などなにかミスマッチな気も(^-^;

←運転席


 以前では当たり前だったパイプイス風のこのシートも今では懐かしい感じがしますよね。
冷房装置が付いていないので天井周りがスッキリしてます。

 ↓車内中程から前部、後部を撮影


巻き取り時以外ではでることはないであろう「函館山」の幕表示→

今日では函館山線は冷房付きの高出力車が担当していますが、むかーしむかし…と言っても10年ちょっと前まではこのMP118も函館山線に用いられていました。
高出力エンジンでもなく冷房も付いていないMP118が満員に近いお客さんをのせてエンジン音高らかに函館山の急坂を登って行く姿はなかなかのものがありました。

現在もそうですが、函館山線に入る車両はワン・ツーマン仕様車になっています。
当然MP118もワン・ツーマン仕様車もありました。

函館山線・護国神社前の急坂を登るMP118↓

 こちらは「電車代行」幕。
 見かける機会などないのでは?とお思いのあなた!! このコマ、ぢつは一年に数日間必ず見ることができます。
港祭り期間中、市電が一部区間運休になりますが、その代行運転時に表示されています。
あとそれ以外で見かけることがあるとすれば、市電が何らかのトラブルで運休になったときくらいでしょう。
 でも、どちらのケースにしてもMP118が運用に入ることはもうないでしょうね。
↑170号車 GECさん提供

 前後扉として、函館市営バスのなかでも異彩を放つ車両。
試験的に導入された前後扉車、その後正式導入とはならずこの170号車と日野REの286号のみの2台限り。
廃車後市内某所にて休憩所として使われているみたいです。

←165号車(昭和56年度導入車)   GECさん提供

 ナンバーの取り付け位置がこれ以後に導入されたMP118と違い、バンパーの上に付けられています。
あと、運転席側のミラーの位置もフロント面より後ろよりになっています(後期導入車はフロント面より前に出ています)

余談ですが…「回送」の文字が中央寄りが特徴な先々々代幕を装備(先々代幕はこのページタイトル横の画像参照)